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東日本大震災に際して【災害医療・原発情報】その24~外部被曝と内部被曝

2011/04/05 Tue

 皆様、おはこんばんちは。Dr.JINです。

 少し前から、『低線量率(Low Dose-Rate)放射線』ということをテーマに、稲 恭宏(いな やすひろ)博士のセミナーを取り上げております。

 前回は、稲博士の仰る『低線量率放射線』とは、どういうものを指されているのか、ということについて考えてみました。稲博士によれば、

 「1Sv/h=1000mSv/h」まで、ということで、この範囲であれば、「1時間以上連続で当たらなければ、白血球の減少も認められない」とのことです。


 以上の話は、外からの被曝なら確かにそうなのかも知れません。ただ、体内に摂取する事によって起こる『内部被曝』についても、同じ事が言えるのでしょうか。


 以下、それに関連したニュースです。

  


「規制値緩和難しい」放射性物質

厚労省、維持を決定

 厚生労働省の薬事・食品衛生審議会分科会は4日、東京電力福島第一原子力発電所の事故後に採用した、食品や水に含まれる放射性物質に関する暫定規制値について、「現状では維持すべきと考える」との意見をまとめた。

 これを受け同省は正式に規制値の維持を決めた。

 福島県などでは、暫定規制値をもとに、葉物野菜を中心に出荷制限が続いているが、全体的に放射性物質の検出値は低下傾向にある。産地などからは緩和を求める声も上がっていたが、同省は、原発からの放射性物質放出が続いているため「規制値を超える食物を摂取しても直ちに危険はないが、現段階は規制値の緩和は難しい」と判断していた。今後も状況に応じ見直しを検討するという。

 食品衛生法には放射性物質の規制値がなく、同省は政府の原子力安全委員会の指標を採用。その後、内閣府の食品安全委員会がその妥当性を検討したが、規制の根拠となっている年間被曝
ひばく
許容量(放射性セシウム5ミリ・シーベルト、同ヨウ素50ミリ・シーベルト)を妥当と判断、原子力安全委も同意した。

 規制値は、年間の被曝許容量を食品ごとに振り分け、1キロ・グラム当たりの放射能の強さに換算している。年間許容量が5ミリ・シーベルトの放射性セシウムの場合、野菜類の規制値は500ベクレル。仮にこの数値の野菜を毎日283グラム(日本人の平均摂取量)食べても、年間被曝量は0・67ミリ・シーベルトにとどまるという。

 福島県のほか、茨城、栃木、群馬の3県でも一部の野菜などに出荷制限が県単位で指示されたが、ほとんど検出されない地域もあり、規制値の緩和や地域単位での制限を求める意見がある。しかし、摂取・出荷制限の解除などについて、政府は「安定的に規制値を下回った段階」としているものの、具体的な基準は示していない。

(2011年4月4日 読売新聞)
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 稲博士の外部被曝(つまり、体の外から放射線を受けること)についての話が、その通りだとして、一つ気になるのは、内部被曝(体の中に摂り入れたものによって、体の中から放射線を受けること)に関してです。

 以前、お話ししましたが、放射線には幾つか種類があります。その内、透過度の低いα(アルファ)線やβ(ベータ)線は、逆に体の中に入ると、細胞や遺伝子(DNA)などに直接触れる事が可能になります。すると、透過度の低さは殆ど関係がなくなり、代わりに、その電離度の強さがクローズアップされてきます。

 以前に、グレイ(Gy)という単位を扱いましたが、このグレイとシーベルトとの関係は以下の式で表すことができます。


 シーベルト(Sv)=放射線荷重係数×グレイ(Gy)

      放射線荷重係数

        X線、γ線などの光子・・・・・・・・1

        β線、ミューオンなどの電子・・・・・1

        中性子(エネルギー段階に応じ)・・・5~20

        アルファー線・・・・・・・・・・・・20

        重原子核・・・・・・・・・・・・・・20  等



 
 以前にお話ししたようにβ線は、ベータ崩壊(中性子→陽子、陽子→中性子)に伴う電子や陽電子の発生が正体であり、γ(ガンマ)線は、電磁波なのですが、これによって、体の中で活性酸素が作られます。そして、この活性酸素が体の至る所を酸化する(錆びさせる)ことにより、いろんな障害を起こします。

 一方で、α線は、ヘリウム(He)の原子核です。元々の粒子の大きさがとても大きいので、すり抜ける力(=透過力)は、かなり低いですが、対象に当たった時の威力(=電離力)はとても強くなります。このため、直接、細胞(膜)や核(染色体・DNA)などにも作用する可能性もあり、その影響が心配されます。(だからこそ、上の式でも、おなじような放射線でも、体に与える影響が強いということを考えて、α線や中性子線における放射線荷重係数は高くなっているのでしょう。)

 そのように、生体を作る分子構造が、α線によって、直接破壊された時に、体自体にどれだけそれを防ぐ可能性があるのか、それが一番大事なのかも知れません。そこら辺、「大丈夫」としか仰られない、稲博士はどのように捉えられているのでしょうか。一度、お話を伺ってみたいところです。

 
 現在、もう一つ、問題が出てきつつあります。それは、放射性物質を含んだ水が大量に海洋に投棄されているという事態があり、これに伴う生態濃縮が生じる事はないのか、という話です。これについては、もう少し調べて、明日まとめたいと思います。


 
 では、また。Dr.JINでした。



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テーマ : お役立ち情報
ジャンル : ヘルス・ダイエット

tag : 地震 災害時 医療 原子力発電所 α線

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Author:歌い人
Dr.JINです。主に、小児科や内科を診ている医師ですが、日常の診療で、薬だけを使うやり方に少々疑問を持っています。

そこで、今回、私自身がお勧めできるような健康情報、例えば、栄養の取り方や日常の過ごし方などを発信していこうと思います。

統合医療・予防医学・アンチエイジング・栄養・ダイエット。
他に、禁煙や医療問題情報などなど、お楽しみに。

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